第三回 円ノ坐芸 入門

第三回 円ノ坐芸 入門のご案内です。

私たちは、毎年、保育園の五歳児クラスで一年間きくみるはなす縁坐舞台をしています。
5歳も、50歳も60歳もたとえ70歳であっても基本は同じです。

真剣に向かう他者が自分の本質を映し、
環境や生育歴ではなく周囲の人や背景が、
自身をあらはしています。

舞台の上では、
社会経験を積んで習得した術は役に立たず、
自分で勝手に作りあげてきた自己像も崩れ去ります。

一人きりで存在していない五歳児の子どもたちは、
周囲の人の在り様や環境と密接に関わって生きていて、

持って生まれた精神とともに、
いきいきと思考し鑑みているので、
舞台をとても面白がって見たり、舞台にとても出たがります。

きちんと思考しているのは、子どもの方なのかもしれません。

大人は、舞台に立つことで、
今まで作りあげてきた、今までの自分は、
一度死にます。

他者の背景を縁にして、
あまねく音が響き渡る世界へ参入するなかで、
他者の声を聞くことが大切ではないかと感じています。

実際に、きくみるはなす縁坐舞台で、実践を重ねて参りましょう。

松岡弘子

< 第三回 円ノ坐芸入門 > 

日時  4月13日 木曜日 19時~22時 
場所  大阪千代崎スタジオ
守人  橋本久仁彦 松岡弘子 
参会費  7千円
連絡先  橋本久仁彦(enzabutai@bca.bai.ne.jp) 

限りなく古く同時にまったく新しい日本の舞台芸能を探求する
有無ノ一坐の現在認識を提示します。
参加される方は3時間の「有無一稽古」とひとつになり、
日常とは異なる時空間(舞台空間)に参与します。

この時空への参与には未二カウンセリング(未二観)
の素養が必須ですので毎回8分ミニカンを行います。

傾聴の道の極北である未二カウンセリングの学びに
関心がある方にも適切な入門クラスです。

有無ノ一坐
橋本久仁彦

わたしたちのそのままの姿と、
関わり合う精神がくっきりそのままあらはれる影舞や円坐とおなじように、
未二観のベースにも同じ精神構造があると思います。

あまた無数にあふれる現実は、
一見、多世界として同時に存在しているように見えますが、
踏み込んで他者の世界へ移動して他者の存在にふれ
他者との間の事実を生き始めると、
生死をこえて精神的に関わる出来事が起き始めます。

生まれて初めて人と仕合って死んで、
生まれ変わって、ふたたびもう一度その場所に立ち帰って、人と会う。
そこでようやく、一生の舞台をふりかえることができるのでしょう。

未二観は古い舞台芸能の礎であり、
最新の精神芸術であるというのが、いまある認識です。
それでは第三回「円ノ坐芸入門」心よりお待ちしています。

有無ノ一坐
松岡弘子