兵庫・売布 ヤブレカブレ円坐

有無ノ一坐 橋本仁美です。
兵庫県宝塚市の売布(めふ)という場所で1日円坐をします。

円坐のタイトルは「ヤブレカブレ円坐」。「ヤブレカブレ」はバンドの名前です。

バンドメンバーの山内直子さんと辻本有美さんとは、8年前に大阪府池田市で木村太郎氏が運営するオルタナティヴスクール「さつきやま森の学び舎」という場所で知り合いました。

山内直子さんはピアノを弾く人で、私が落ちぶれすっからかんになって四万十から大阪に帰ってきたときに「ずっと諦め避けてきたことをやっておかなければ死ぬ時に後悔する」という思いから
世界的ジャズピアニスト上原ひろみさんの「spark」という難曲を、
難しすぎるのでできるまでにどれだけかかるのか、できるのかどうかもわからないのだがどうしてもやりたいので付き合ってほしいと頼み、一緒にやってもらえることになりました。

辻本有美さんとは卒園式の日に保護者さんの車に相乗りさせてもらった折にたまたま音楽の話になり、
学生時代にベースをやっていたことがあることを聞き「バンドでベースをやってくれませんか」といきなりお願いししたところ初対面だったのにもかかわらず快諾してくださいました。

「ヤブレカブレ」というバンド名は、あるライブを3人で観に行ったあとに勢いでついた名前ですがどんないきさつでその名前になったのかは思い出せません。

「ヤブレカブレ」はそこから、香川三豊の故・臼杵英樹さんのこだわり市や
高知県は四万十の村井ようへいさん・まなさんの豚舎でライブをやらせていただき、
自宅兼喫茶リエ(現在は「cafe 柿の木の下」)でも数度おこないました。

よく、音楽性の違いからバンドを解散したという話を聞きますが、
私の経験では音楽性の違いからバンドを離れたことはありません。
かつて加わってきたバンドを離れた理由はいずれも音楽性ではなくて関係性の限界を突破できないもしくは耐えきれなかったからでした。

自分を殺して演奏をしたこともあるし(そういう演奏は不思議なことに周りからは評価されます)、
演奏しに行った先の音楽フェスで、一糸乱れぬ素晴らしい演奏をしていたのですがリーダー以外のメンバー全員が死んだような目をしているバンドもありました。

ヤブレカブレを始めたときはシンプルに音楽ができることが楽しくてしょうがなかったのですが
「さつきやま森の学び舎」での円坐の行く末と同じで
これまでの関係性では限界がきて、次の段階へ入るときがきました。
ここで円坐をしなければ、「音楽性の違い」ということにしてバンドを解散すると思います。

少し話は逸れますが、「さつきやま森の学び舎」ではスタッフや保護者対象の円坐、
また日々のクラスの中では子どもたち対象に円坐を数年間行いました。

スタッフ円坐は「スタッフの研修」という名目でおこなっていました。
はじめは「なんでも喋れてストレス発散ができる楽しい場」のような時間だったのが、
回を重ねるにつれて、円坐にすわる人たちの関心は
「なぜあの人はいつもこの円坐研修に参加しないのだろう」
「なぜこの人は毎回参加するのだろう」
という、お互いの動きや仕事に対する姿勢へとうつってゆきました。

お互い横並びのスタッフ同士の関係だったところから、
「人生でなにを最も大切にし、仕事に対してどういった姿勢で取り組んでるのか」
といったレベルで、一緒に仕事をしているお互いへの関心が高まり、
次第に真剣なやりとりをすることが多くなってゆきました。

そして「そもそも自分たちはなぜいまここにいるのか」という問いにうつってゆき
居心地が良かったために今まで見て見ぬふりをしてきた自分や仲間の態度や、
組織全体の運営に関する小さな違和感を掘り下げてゆくこととなり
その結果、園長・スタッフ・保護者・外部の関係者ひとりひとりの立場が明るみに出て
その後窮地に陥った学び舎で関係者全員での円坐も何度か行った末
学び舎を離れる者は離れ、残る者は残りました。
私は学び舎からは離れることになりましたがそこで出会った方々とのご縁がいまも続いています。

もし円坐をやっていなかったら、今も学び舎に関わっていたと思います。
どちらが良いか悪いかという判断はできませんが、
円坐はお互いの間にテーマもルールも方向性もなにも挟まずおこなうがゆえに、
人間関係自体を劇的に加速する装置であることはたしかです。
本来なら数年スパンで起こることが、ときには数日単位で起きたりします。

「良い演奏のため」や「組織を維持するため」などの理由で妥協や我慢をすることは
このあとの人生で1ミリたりともしたくはありません。
かといってそれは自分勝手に振る舞うということではなく、
油断なく相手を辿り、ときには差し向かいの真剣勝負をするということです。

ゆみさん、なおこさんとの次の段階が「良い関係」になるのか「憎み合い」になるのか
はたまた全くほかのものになるのかはわかりませんが、そのようなレッテルは実はどうでもよくて、これからはじまる関係がどうなろうともまったくの未知であることは確かで、それがひたすら楽しみで、円坐をひらくことにしました。

今回はこのお二人とのご縁で円坐をひらく運びとなりましたが、有縁であっても無縁であっても等しく座れるのが円坐のどこにもないおもしろさです。
ご関心いただいたどなた様もご参加いただけますのでご一緒できるのを楽しみにおまちしています。

橋本仁美

《売布・ヤブレカブレ円坐》

日 時  4月27日(月)10時〜16時半
参加費 5,000円
会 場 阪急「売布」駅から徒歩5分程度
申込み hitomi.hashimoto918@gmail 橋本まで