新春 相聞茶堂

人と人とが影を舞い 
声を慕いて辿りあう
生死の山越え
有無を越え
名残りの景色は
光凪(なぎ)

「なにひとつ 理解できない 世界でも 坐衆の声を 辿れば光る」
「影舞と 祈りは似てる 大切な 人に寄り添う ためのゆびさき」
「影舞と 勝負は似てる 精神の 切っ先届く ゆびさきの先」
「一年の 余命と葉書 給わりぬ 面影を舞う 相聞茶堂」
口承即興円坐影舞有無ノ一坐 はしもとくにひこ


新年の相聞茶堂
1月2月は生駒石切相聞亭にて、
3月は徳島上勝にて開催の予定です。

新年は、
各地の方々の遺言を辿る旅も交え、
相聞茶堂を毎月開催して参ります。

この世の名残りの円坐舞台の旅と、

各地で暮らす方々との円坐から、
生まれてくる言葉を辿る旅とが、

このタイミングで、
ひとつの道になって、

一歩一歩踏み出して参ります。

真の自由は一体どういうものなのか、
選択の自由とは果たして自由なのか、

有無も言わさぬ関係こそ自由なのか、
謎は謎のまま、深まるばかりですが、

答えはおそらく我々の中にはなくて、
人と人の間にあるのかもしれません。

それでは、
本年も宜しくお願い申し上げます。

皆様のご縁をお待ちしております。

有無ノ一坐 松岡弘子

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◇ 開催日時:1月20日・2月17日(木) 10〜17時

◇ 茶堂場所: 石切相聞亭

◇ 円坐守人:橋本久仁彦 松岡弘子 橋本悠

◇ 内容:未二観・影舞・円坐・円坐舞台

◇ 会費:一万円

◇ 申込:soumon.enza@gmail.com 松岡

◇ 三月:日程など詳細はお問い合わせください。

◇ ご挨拶:相聞茶堂は、令和二年七月から三カ月間『浦堂 きらら』で、九月からは『高槻町 うらら』の古民家へ移り開催して参りました。
令和三年一月より『石切 相聞亭』にて開催いたしております。
「相聞」とは、カウンセリングやコーチング、セラピーではありません。知識による人から人への受け渡し教育でもありません。誰もが乞い乞われる万葉の相聞歌のような、魂の呼応です。
「茶堂」とは、日本の喫茶店のルーツです。四国の各地の村境にある小屋のことで、生活をする中で世代を問わず語り合ったり旅人をお接待する憩いの場であったり、四国の各所には数多く残っています。その「茶堂」を場所としてそこから呼び覚まされる生活の言葉、智慧による願われた言葉が、我々に生まれる瞬間、生活に深く根ざした、思議することあるべからず世界へと道がひらける、そんな、ちいさなわたしを通じて、世界の歴史全体を包み込むような空間がこの世にひとつ、あればいいなあとおもいます。
歴史を越える心にふれるには、人に会うことでしか始まらないと思います。人の語る言葉をそのまま聞くということが、たとえ発語がなくとも、聞こえてくる言葉をそのまま聞くということがほとんど無くなりつつある現代だからこそ語りの言葉には他者への敬意と土地への誇りも、同時に、不可欠だと痛感しています。
わたしたちはこれまで長い歴史の中でいのちの事を生命とは呼ばず、寿命と呼んで参りました。寿というものをいただいて、命そのまま生きているわけですが、現代は個人の生命を私有化してしまい、大変苦しんでいます。寿命とは一体なんだろうかと思うのです。生活に根ざした、向こうからの呼び声のような、魂の言葉のような、寿命とはそんな願いのような気がしてなりません。そこで「相聞茶堂」という見えない小屋の棟を上げ、その土地の舞台となり、皆様と共に、この現代でいうお接待の形を試みてみたいと思います。同時に、この願いというものは、いつの世にも願われてきた「呼び声」でもある、という気がしています。
では、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

松岡弘子