新年のふるさと相聞茶堂

今週の日曜日は今年最後のふるさと相聞茶堂
『藥念(양념ヤンニョム)円坐』です。

今回特別にイムさんに藥念作りを教わり、
各自塩漬けした野菜でキムチを漬けます。

昼食にチヂミを焼いて食べ、
最後は円になって坐ります。

今年もいろいろな方が足を運んでお越しいただきました。
ありがとうございました。

円坐影舞と八分未ニ観舞台であらはれる、
自身の生き様やその人の姿勢だけでなく、
川浪さんと向き合って坐るとあらはれる、
尊敬の念と舞台でみつめあうまなざしを、
円坐舞台見て味わい尽くした一年でした。

白菜の葉、一枚一枚にヤンニョムを丁寧に塗り込みます。

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先日、ふるさと相聞茶堂に義母が参加することになり、ずいぶん前から、

「おかあさん、この日川浪さんに会いに行きましょう」

と約束をして一緒にカレンダーに書き込んで、
当日家に行くと「今日はねえ、親の会があってもうすぐお迎えの車が来るの。わたくし、忙しいんです。」との一点張り。

「えーお母さんあんなに川浪さんに会いにいくの楽しみにしてたのに・・」
と内心がっかりし、床に目をやると、午前中に買い物した形跡があり、中身を見ると、
二日前一緒に買い物に行った時にまとめ買いしたものと同じものがまた沢山買ってあったので、冷蔵しないといけないと思い冷蔵庫を開けるとぎっしり詰まっててびっくり。

それでも川浪さんはちっとも動じず、キッチンでのわたしたちのやりとりに一切ふれず、リビングのソファで珈琲を飲み終え、

「まあ、美味しかった。美味しい珈琲だったこと。ご馳走様でした。それでは、ぼちぼち出かけましょう」

と、さりげなく声をかけてくださいました。
すると、それまでスケジュールがわからなくなり、混乱してたお義母さんの表情が一気に明るく変わりました。

「そうでしょ?わたくしの淹れるエスプレッソは美味しいんです!」

と、なんだかとても嬉しそうで、出かける用意も始めました。
わたしはビックリしてなにかの魔法なのかと思いましたが、違っていました。川浪さんのお義母さんへの態度や向かい方がお義母さんの精神に影響を及ぼしたのでした。

お世話するのでもなく、何か手伝うのでもなく、ただ坐って、お義母さんの淹れた珈琲を、ゆっくり飲んで「美味しかった」と本当の事を素直に伝えることで状況がパッと変わったのを、目の当たりにしました。

そのあと無事出かける準備も整い、出かけようとしたら仏間の書斎で写経と読経してたお義父さんが、玄関にあらわれました。

川浪さんを一目見てお辞儀をし手を合わせ今まで見たことのない穏やかで柔和な微笑みを浮かべ、長年義兄のことおもってくださっていた川浪さんに向かって御礼と挨拶をし、私たちの出発を玄関で見送ってくれました。玄関がひとつ舞台のようでした。

ふるさと相聞茶堂では、うまれ故郷の萩の話や、幼い頃の曾祖母との思い出、育った萩の漁師町での延縄漁のこと、娘時代の萩の映画館で観た映画やその頃流行った歌の思い出話にも花が咲いた時間でした。

おかげさまで前回も貴重なふるさと相聞茶堂となりました。その日を境に、お義母さんの精神状態もずいぶん変わったと後日お義父さんと話をしてた時に知りました。

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  新年のふるさと相聞茶堂
  令和6年1月25日 (木) 
  ご縁をお待ちしています
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月々のふるさと相聞茶堂の他にも、
通常の形での参加が難しい場合、

移動式のふるさと相聞茶堂など、
その可能性を現在考えています。

芸能舞台としてのお出かけ相聞茶堂、
懐かしの童謡と昭和歌謡de影舞など、

短い時間でも構いませんので、
よかったら、ご相談ください。

080-3786-3037
soumon.enza@gmail.com

ふるさと相聞茶堂守人 有無ノ一坐 松岡弘子