円坐ひとひろ 夜景影舞 @四日市コンビナート / комбинат

円坐ひとひろは、7月30日、四日市臨海地帯にて夜景影舞を開催いたします。

先日、大阪の堺泉北臨海地帯で夜景影舞を開催しました。
おりにふれ、いままでも円坐に何度か参加してくださり、
今回は円坐ひとひろに参加してくださったダンサーの黒子沙菜恵さんから、

「自分の中にいた意識が、時が経つにつれて、そこに存在する圧倒的な何か、人や風景やその狭間の何かによって動かされる、動かされると言うより存在させられてた、というような感覚。その事は、決して深刻でもなく重いわけでもなく、その状況を魂やカラダが楽しんでる感じ。いわゆる楽しい!とはまた違うかもしれないけど、でも、楽しい!」

という貴重な感想の言葉をいただき、

「円坐景舞で真剣に向き合った時にのみ主客反転し指先の向こうにひろがるこの((存在))感は、この世に生まれる前からある意味果てしなくひろがっていた((存在))感だと思います。この世にうまれるとゆっくり、この((存在))感は、身体と自我と結びつくのだとおもいます。この((存在))感は赤ちゃんがいる部屋が赤ちゃんの匂いみたいなもので満ちていたり、夜伽の部屋のすみで眠っていても部屋がこの((存在))で満たされているのとどこか通ずると思っています。この世に生まれたことを心よりお祝いもうしあげます。この世の名残りの舞台またご一緒ください。わたしもとても楽しかったです!!また語り合いましょう。」

と、お返事を書かせていただき、やりとりをさせていただきました。

この「楽しい」は、自分の中にあるものではなく、
他者と交わることによって起きる出来事によって、
他者や他の生き物や外界と関わりが生まれた瞬間、
あらゆる感覚に基づきこの世界に存在し始めます。

コンビナートは旧ソ連で鉄・石炭を中心に結合された企業の集団をさし、
コンビナートというのはロシア語で「組み合わせ・結合」の意だそうで、
英語でいうところの「コンビネーション」という言葉と同じだそうです。

有機的な組み合わせという点においては影舞の背景にふさわしいというのを、
実際、コンビナートに行って影舞させていただいたことで初めて知りました。

今回の三重県四日市の臨海工業地帯にもわたし達は行ったことがありません。
何が起きるのか、実際に行って、身を運んでみないとわからないのですが、
実際に行ってみて初めてそんなご縁があったのか、ということの連続です。

なのでこんな体験ができますよ的なかたちでは、ご案内できないのですが、
心許ないですがわくわくする前人未踏の世界へ向かって出かけて参ります。
それではこのたびのご縁、お待ちしております。

松岡弘子

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先日、小学生の子たちに影舞をレクチャーする機会がありました。
「舞台の実験」と称して同じ曲を2回続けてかけ、
1回目はとにかく自由に踊りまくってください、
2回目は影舞をしてください、という構成にしました。

ある仲良し男子2人組が、舞台に乗ったのですが、
片方の子から誘われて「できるかな〜」と遠慮がちに
はじめた子のほうがノリノリで無尽蔵に踊り続ける勢いになり、
いっぽう、「キレッキレの舞台やってやるぜ!」と乗り気でやりはじめた子は逆に途中で踊るアイデアがなくなってしまって
一緒に踊ってる子にむかって「こいつについていけないー!」と苦笑いしながら困っていて、日常での2人の関係性とは反転していたのがとても印象的でした。

ダンスが終わりふたたび同じ曲でこんどは影舞がはじまると
観客の子どもたちは一転して静かになって観ていて、
「1回目はめちゃ面白かったけど見てて恥ずかしかった。曲はあまり聞こえなかった。2回目は踊りはあまりみなくて曲に集中した」「映画を見てるみたいだった」
「1回目おもしろかった。2回目もおもしろかったけど1回目とちがう」
「音がちがって聞こえた、2回目は低い音がよく聞こえた」「1回目はおもしろかったけど時間が長く、2回目は短く感じた」
などの感想が出てきました。

舞台にのると、日常とは意識や認識が反転していくようです。
そして自己表現や演技だと、
押し出されたその人を観客は観ることになりますが、
影舞だと、そのような自我的な動きがなくなることで
逆にまわりがひきたちはじめます。

そのため影舞をやると、その場所の思い出や存在感が
逆に引き立っていく時空間になります。

・・・

わたしは工場地帯の重厚な存在感が好きです。そういうこともあって、このたび円坐ひとひろでの影舞めぐりを、堺泉北臨海地帯につづいて四日市臨海地帯でも開催させていただく運びになりました。

でも自分では工場地帯が好きだからやってるつもりですが、それは表面的な自分が好きなだけであって、
自分が認知できない思いがけないご縁がそこに起きているかもしれません。

堺泉北臨海地帯のときは、工場地帯にフォーカスするのかと思いきや、
来てくださった黒子さんの思い出と記憶をたどる、まったく思いがけない円坐ひとひろになりました。円坐ひとひろも、、まったくもっていつも、反転していきます!

今回もまったく行ったこともない未知の場所へ、下見なしゲリラライブの円坐ひとひろで
ご一緒できますご縁をお待ちしております。

橋本仁美

< 円坐ひとひろ 夜景影舞 @四日市コンビナート / комбинат >

日程:2023年7月30日 (日) 日没前~後(18~21時)
舞台:四日市臨海地帯(三重県四日市市大字羽津甲)
守人:有無ノ一坐 松岡弘子 橋本仁美
会費:五千円
申込:soumon.enza@gmail.com 松岡弘子
   hitomi.hashimoto918@gmail.com 橋本仁美